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    キーワード 脳炎、神経症状、イヌ
    病原体 ジステンパーウイルス
    感染動物 イヌ、フェレット

    [動物の症状] よだれ、チック(※1)、神経症状

    [ヒトの症状] 感染しない

    [感染経路] 感染しない

    [敵を知る]
    仔犬に感染すると死亡率の高いウイルス病です。母イヌがジステンパーのワクチンを1年以内に接種していない場合に生まれてきた仔犬は、ジステンパーウイルスの免疫が弱いものとなっています。免疫力が弱い状態でイヌの卸し市場やペットショップでたまたま感染すると数日後から数週間で症状が出てきます。または、免疫力の弱い仔犬を迎えた後、ワクチンを接種しないで飼育すると、感染する可能性が高くなります。
    ジステンパー脳炎の症状が見るに耐えない発作を起こすので、飼主さんは驚くことが多いです。ヒトへは感染しませんが、犬科のキツネやタヌキなどの動物には広く感染します。2000年にヨーロッパで野生のアシカやアザラシなどの海獣にジステンパーが発生し、多数死亡しました。

    [病原体データ]
    感染後3日から6日で神経症状を出し、ケイレンなどを起こし死亡します。たとえ治っても後遺症が残ることがあります。市販のワクチンが効かないウイルスの出現も確認されていて、ワクチン開発の重要なテーマとなっています。また、感染して数年後に症状が出るジステンパーウイルスも確認されています。
    イヌからイヌの間ではくしゃみやよだれなどの吸い込みや、接触で感染しますが、比較的弱いウイルスなので一般的な消毒薬や洗剤で死滅します。

    [症例]
    1回もワクチンを打ったことのない2ヶ月の仔犬を飼いました。初日より何となく元気がないかなと思いましたが、移動したストレスと思い、数日様子を見ました。
    4日後から目やにがひどくなり、食欲が急激に落ち始め、クシャミをしだしました。
    カゼを引いたと思い、近所の動物病院へ行くと、熱も高く、ジステンパーを疑われました。 ジステンパーの血液検査は数日かかるので、入院治療を開始しました。5日目から顔面がピクピク動くチック1)症状と全身性の震えが出てきました。6日目には立てなくなり、よだれをたらしながらの神経症状はさらにひどくなりました。7日目には治療の甲斐なく死亡しました。検査の結果はジステンパーウイルス感染症でした。


    [予防]
    ワクチン

    [治療]
    対症療法のみ


    (1) チック : 顔面の筋肉が無意識にピクピク小さな痙攣を起こすこと
        

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