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エキノコックス症(多包虫症)
【Echinococcosis】 |
| キーワード |
キツネ、北海道、肝臓 |
| 病原体 |
エキノコックス(多包条虫) |
| 感染動物 |
幼虫:野ネズミ、ブタ、ヒト
成虫:キツネ、イヌ |
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[動物の症状] 無症状、下痢
[敵を知る]
エキノコックスは、流氷に乗って千島列島からやってくるキタキツネによって北海道へ侵入したといわれています。
エキノコックスに感染したキツネは、糞便に多量の虫卵を排出します。自然界では、その虫卵を野ネズミが食べて感染します。感染した野ネズミは肝臓でエキノコックスの幼虫が侵食し、キツネに再度感染する機会を待ちます。エキノコックス症とは自然界の感染環にイヌとヒトが入り込んで問題となります。感染した野ネズミをイヌが食べて、イヌの糞便から虫卵を排出し、ヒトに感染します。また、虫卵が入っている沢などの生水を飲んでも感染します。
エキノコッカスの幼虫は虫卵を持っていないので、野ネズミ・ブタ・ヒトどうしではうつりません。
地方病的と思われていたエキノコックス症は、北海道や青森を中心に拡がる傾向にあります。それは、北海道内のイヌにエキノコックス症が1〜3%見られ、転勤や引越しで年間400頭近いイヌが北海道以外に転出(イヌの登録データより)しているからです。実際にはその倍は移動していると考えられます。北海道以外ではエキノコックス症を鑑別診断リストに入れていない獣医師や医師が多いので適切な診断が遅れることがあるからです。
[病原体データ]
エキノコックスの成虫は節のある、長さ数oの小さな虫です。北半球にしかいない寄生虫で、日本では北海道の野生動物とイヌで問題になっていて、北海道以外には存在しないと言われていましたが、1999年に青森県のブタから発見され本州での汚染の拡大が懸念されています。
ヒトは感染したイヌ科の動物の糞便の虫卵から、経口感染します。感染地域の有機農法などの野菜を生で食べるのは危険です。ヒトが感染すると、その虫卵は腸から体内に侵入し、肝臓や肺・脳へ辿り着きます。そして数年から数十年かけて、肝臓内で増殖し肝不全を起こします。
[症例]
北海道内で飼育されているイヌのエキノコックス症の感染率を調査したグループによると、ある地域のエキノコックスに感染しているイヌの率は約3%で、その感染しているイヌの飼主も高率に抗体陽性でした。
[予防]
イヌがネズミを食べないようにし、キツネや野犬との接触も避ける。
北海道でキタキツネや野犬に触ると感染の確率が高くなります。エキノコックスの卵が入っている可能性のある生水は飲まないようにしましょう。卵は100℃で1分以内に死にます。必ず沸かしてから飲んでください。
北海道に住んでいる方は定期的に健康診断を受け、検査をしましょう。
[治療]
ヒトでは、虫下しがありますが効果は低く、虫を取り出す手術が必要になります。
早いうちに発見することが大切です。
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