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◆奥深い山は危険がいっぱい
コンクリートジャングルの都会を離れて森林浴をすることは心身ともにいいことです。 川原でバーベキューをするもいいし、高原で昼寝をするもいい、、、
足の踏み入れを適度にしないと、危険がいっぱいなのです、共通感染症の観点から言えば、奥深いところは危険なのです。
昔の人の手紙で、『恙無(つつがな)くお過ごしのことと思います』と書いてある、恙とは恙虫(ツツガムシ)のことを指しているのです。その昔は、ツツガムシに刺されるということは命にかかわることでした、現在は抗生物質で治療できるので、死亡率は下がりましたが、診断が間違うと死に直結する共通感染症です。特徴的な刺咬跡なので医師に診てもらえばわかります。刺咬の中心がクレーター状になっていて潰瘍化になっています。
この小さなダニの幼虫は、野山で動物が通るのをじっと待ち構えています、そしてダニの脇を動物が通りかかった瞬間、即座に察知して動物につかまります。ダニにとっては、一生に一度のチャンスかもしれないからです。動物につかまったら、決して離しません。振り落とされない安全な場所に移動して、動物の体液を吸うのです。動物はその時に感染します。野山でダニに刺咬された場合は、記録を残し(ダニを保存できればなおよし)、発熱が出たり、特徴的な発疹が出たら、直ぐ病院へ行くことをお薦めします。
もう一つのライム病はごく最近の共通感染症です、北海道で自衛隊員が練習中に感染した例の報告がありました。ホフク前進の練習中にダニに刺咬されたと思います。そうなるとほとんど運ですね。感染地域の感染時期には、危険地帯に足を踏み入れないことが懸命です。
前の章にも書きましたが、エキノコックスも野山からうつる共通感染症としてあげられます。野生のキイチゴなんか食べたいものですが、北海道では危険ですね。
6月になると、野鳥の雛の巣立ちの時期です。優しい人は、巣立ったばかりの雛を捕まえては、保護したと来院します。親鳥にしては、誘拐なんですね、巣立ち直後で飛ぶ練習中にヒトがさらって行く、ひとさらいではなく、雛さらいですね。触らず、様子を見るとほとんどの場合、親鳥が来ます。触らずにいましょう。
触らない理由として、もう一つあります。野鳥のオウム病の感染率が高いからです。自然界で野鳥とオウム病が共存しているのです。そこへヒトが入り込むと感染の危険性があります、はっきりした野鳥からの感染報告は見当たりませんが、注意が必要です。
そういう話を、拾ってきた親切な方に話すと、治療して飼うという方は、一人もいません。 人間って勝手ですね。(笑)
野山でうつる共通感染に、タヌキやキツネの疥癬症もあげられます。都会の周辺のベッドタウンで生息するタヌキやキツネがイヌから感染した疥癬で苦しんでいます。
タヌキは見るも無残な脱毛と皮膚の肥厚となっています。疥癬症にかかったタヌキやキツネは脱毛のため体温調整が出来なくなり、冬を越せません。可愛そうに凍死してしまいます。そのタヌキやキツネを餌付けしてたら、ヒトにも感染の機会があります。気をつけた方が良いですね。
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