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  • ◆トリからうつる

    イラストニワトリの起源は約5000年前のインドから東南アジアにかけての、ヒトが農耕生活を送るようになった場所に生息していた野鶏(ヤケイ)との出会いから始まりました。初めは定刻通りの鳴き声や闘鶏の結果で吉凶を占ったりしていました。やがて肉や卵を生産するニワトリとして飼われるようになりました。ニワトリやアヒルなどはペットというよりもどちらかというと、家畜(家禽)としての歴史がほとんどです。
    一方、カゴの鳥といわれるインコ、オウム、文鳥、十姉妹などの歴史は浅く200年ぐらいといわれています。こちらは、肉や卵を食べたりするのではなく、あくまでも観賞用です。 人類が豊かになり、自分以外の動物を養うことが出来るようになったので"観賞用"という余裕が出来たのでしょうか?
    200年前というのは人類が船を使い"生息地"を拡大していった時期と重なります。
    その"観賞用"の動物を初めて飼育したのは、つがいの十姉妹でした。幼稚園のとき田舎の祖母の家に泊まりに行って帰りに買ってもらいました。幼稚園児なのでどう飼っていたのか、記憶もありません、飼育はきっと母親が面倒を見てくれていたのでしょう。(笑)
    憶えているのは、うれしかったことだけです。そして、一日中、鳥カゴの前で十姉妹を見ていました。当時は、オウム病の危険性もキャンピロバクター症の危険性も知らないのでカゴに顔をおもいっきり近づけて見ていました。(笑)
    年の瀬も慌しい12月の末に手乗りオカメインコの雛ピーちゃんを飼っているNさんが血相をかかえて来院しました。
    話を聞くと、小学生の娘さんにせがまれて月始めに、手乗りオカメインコの雛を購入したそうです。娘さんはたいそう喜び、大事に世話をしていたそうです。手乗り雛ですから、娘さんが学校へ行っているときは、餌を与えるのはお母さんの仕事です。飼い出して数日たった頃から、食餌をもらうときのピーピーとなく声が小さくなったそうです。初めて飼うお母さんは、それほど気にせず世話をしていたそうです。翌日、娘さんが学校へ行っている間にピーちゃんは亡くなってしまいました。驚いたお母さんは、娘さんに責められる、そして悲しませてはいけないと思い、なにを思ったか亡き骸を持ってペットショップへ行ったそうです。そして、似ているピーちゃんを探しました。娘さんは朝より元気になっているピーちゃんに喜び、世話を続けました。自分で餌をついばむようになった今日、テレビを見ていたら"オウム病"の話を聞いたそうです。先代のピーちゃんがそれで亡くなったのか?このピーちゃんは大丈夫か?と今までの経緯とこの質問を機関銃のように浴びせました。どうも、娘さんがややカゼ症状らしいのです。
    心配するお母さんにオウム病のことを説明して、先代ピーちゃんの死因まではわからないこと、このピーちゃんは糞便でオウム病の検査が出来ることを話しました。
    結局ピーちゃんは、オウム病ではありませんでした。元々元気でしたしね。
    イラストそこで、娘さんの病状が気になります。先代のピーちゃんの検査をしていないのでオウム病を否定できませんので、小児科へ行って2週間前に先代ピーちゃんが死んだことを先生にお話しして下さい。オウム病によるカゼ症状なら、薬で治りますから、といい帰ってもらいました。数日後、笑顔でお母さんは報告に来ました。
    このようにトリからうつる共通感染症は、免疫の弱い子供やお年寄りで問題です。鳥かごは常に清潔にして、糞便が乾燥して舞わないようにすることと、手乗りなどでは口移しで餌を与えないことです。こういう心がけ一つで簡単に防げます。



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