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◆輸入動物からうつる
日本はいつから輸入動物大国となったのだろう?
昭和40年代は、ペットショップと言えば、文鳥、十姉妹、インコ、金魚、メダカ、グッピーぐらいだったように記憶しています。それがいつの間にやら、ハリネズミ、大型オウム、チンチラ、古代魚、ヘラクレスオオカブトムシなど昔は動物園で見たような生き物が売られています。
バブルの影響が動物界にも押し寄せてきたのですね。今ではもう、規制なく世界のほとんどの動物を買うことが出来ます。
アメリカや中国、イギリス、フランスなどは自国の生態系を守るため商業用動物の輸入を禁止しています。特にオーストラリアは個人用ペットの輸入にも厳しい規制をかけて事実上、輸入出来ないようにしています。気候のよいハワイでも、ペットが逃げて繁殖しないように細心の注意を払っているようです。
どうして日本だけが時代に逆行しているのでしょうか?
答えは簡単です、買う(飼う)人がいるから、売る人がいるのです。
輸入された動物は気の毒です。動物版ジャパ行きさんです。
その一番多いジャパ行きさんはミドリガメです。
夏祭りが終った8月下旬に、Kさんがバケツにミドリガメを入れて来院しました。
先週、カメすくいで取ったということでした。小亀は元気そうにバケツの中で泳いでいます。息子が下痢をしたのでカメのサルモネラ症を検査して欲しいという依頼でした。
息子さんは?と聞くとまだ病院へ行ってないということです。
そのKさんは、大変勉強家でカメを飼いだしてから、飼育本を何冊も買って勉強したそうです。そして、ミドリガメには人と共通の感染症があり、サルモネラが危ないことも知っていたのでした。
息子さんが世話していたのか、聞いてみると息子さんは手袋をして、毎日きれいな水に取り替えていたそうです。
念の為、カメのお尻から綿棒で菌を取り出し、培養検査に出しました。
数日後に検査結果が出ました。陰性(菌がいない)でした。そのことをKさんに電話で報告して、息子さんの様子を伺いました。下痢は一日だけで、元気だそうです。小児病院へ行ったのか聞きましたら、下痢になる思い当たる節があったので、行かなかったそうです。
下痢になる前の日に親戚が来て、スイカとアイスクリームをたくさん食べたそうです。
動物病院の帰りにそれを思い出し、家庭用整腸剤を息子に飲ませたら治まったそうです。
何はともあれ、大事に至らなくてよかったです。輸入した水棲カメには50%以上のサルモネラ感染症があるといわれています。このお母さんの取った行動は決してオーバーではありません。適切な行動だと思います。一つ難を言えば、カメを動物病院に連れて行く前に大事な息子さんも病院へ連れて行くべきでした。サルモネラ症は進行が早いので早めの行動が大切です。
同じようにプレリードッグのペストや野兎病も海外から輸入されてくる可能性が強いです。
このように輸入動物の病気は、アンテナを張り巡らさねば気がつかないことが多いです。
危険な病気も存在しますから、輸入された動物を飼育する前には十分勉強してから飼って下さい。
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