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  • ライム病 【Lyme diseaseまたはLyme borreliosis】

    キーワード 北米、スピロヘータ
    病原体 ライム病ボレリア
    感染動物 ノネズミ、トリ

    [動物の症状] 無症状

    [ヒトの症状] 紅斑、筋肉痛、関節痛、インフルエンザ様症状

    [感染経路] 感染マダニの刺咬

    [敵を知る]
    ライム病は比較的新しい病気で1982年にアメリカ合衆国で初めて分離されました。1970年代にコネチカット州のライムという町で子供に多発した関節炎の調査から原因菌のライム病ボレリアがダニを媒介して感染することがわかりました。
    欧州・北米では現在も年間数万人の患者がでており、年々増えていく傾向にあり、大きな社会問題になっています。アジアでは、中国、韓国、台湾などで患者が報告されています。 アメリカ合衆国やヨーロッパでは、シカやネズミが保菌していて、ライム病の汚染地域の拡大に重要な役割を演じています。
    一方、日本では、北海道、長野を中心に約80例程度の患者がでています。

    [病原体データ]
    スピロヘータ(※1)科ボレリア属の細菌で、現在まで10種に分類されています。ヒトは、この病原体を保有するマダニに刺され感染します。感染ダニは本州中部以北の比較的寒冷地の山間部に生息していますが、北海道では平地の草むらでも普通に見られます。
    外国に比べて日本で感染が少ないのは、感染ダニが寒冷地を好み本州では高山地域に生息していることから感染の機会が少ないのではないかと思われます。
    マダニと野生動物の間で感染環があり、そこへヒトが侵入することで発症します。
    ライム病第1期〜3期までにわかれ、第1期では数日〜数週間の潜伏期の後、遊走性紅斑(※2)、リンパ節の腫脹やインフルエンザ様症状が現れます。第2期では、病原体が全身に拡がり。皮膚症状など色々な症状が出てきます。さらに第3期では、数ヶ月〜数年後にこれまでの慢性的な症状を示しますが、日本では慢性期に移行した例は今のところみつかっておりません。

    [症例]
    2001年6月に35歳の女性が富士山北側標高約1,300mで植物標本の採取作業を行なっていました。5日後左肩やや下にダニ刺咬に気付き除去、翌日より刺し口を中心とした紅斑が出現しました。3週間後から紅斑は急速に拡大し病院へ上診しました。特徴的な紅斑、ダニの刺咬でライム病を疑い治療を開始しました。

    [予防]
    ヒトからヒトへの感染はないので、森林や野生動物の通り道などはさけるようにしましょう。さらに、皮膚の露出を控えめにして、防虫スプレーをするなどして、マダニが吸着しないように心がける事が肝心です。万が一、マダニが吸着していることに気づいたら、自分で引きはがさず、病院で切除してもらいましょう。無理にとると、マダニの刺口が残り、感染がさらに起こりやすくなります。

    [治療]
    抗菌薬による治療が有効です。


    (1) スピロヘータ:らせん系の細菌
    (2) 遊走性紅斑:皮膚の下を何かが動いたような跡を残しながら赤くなること
      

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