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    狂犬病 【rabies】

    キーワード 死、哺乳類すべて、ワクチン
    病原体 狂犬病ウイルス
    感染動物 全ての哺乳類

    [動物の症状] 沈うつ(※1)、興奮、麻痺、死亡

    [ヒトの症状] 動物と同じ

    [感染経路] 咬傷

    [敵を知る]
    狂犬病は動物からうつる怖い共通感染症の代表で、発展途上国を中心に世界中で発生しています。先進国のヨーロッパやアメリカ合衆国などでは、野生動物で感染が拡がり社会問題となっています。各国とも狂犬病を撲滅するために大変な努力をしています。
    しかし、日本は島国であること、狂犬病予防法で集団注射を行ったこと、輸入時に検疫(※2)を行うことなどにより1957年以降、狂犬病は国内では発生していません(1960年に輸入事例が1件)。国内で発生がなく、そのため危機意識が薄らいできています。
    このように狂犬病は最大級の共通感染症のため、イヌでは狂犬病予防法、家畜では家畜伝染病予防法、ヒトでは感染症新法と網羅され、国内への侵入と発生を防いでいます。
    これだけ、網羅しても一つだけ抜け道があります。輸入動物です。ネコ、キツネ、スカンク、アライグマは検疫2)対象として2000年から加わりましたが、その他の輸入動物は検査も検疫2)もありません。特に外国で感染源動物として問題になっているコウモリやプレリードッグなどは何の障害もなく輸入されています。
    同じような状況のオーストラリアも狂犬病の発生はありませんが、日本と違って厳しい輸入制限をしていて、事実上、商業目的の動物の輸入は行ってなく狂犬病が侵入する確立は日本より格段に低くなっています。

    [病原体データ]
    狂犬病ウイルスは比較的弱いウイルスで、消毒薬や石鹸で死滅します。
    感染して、発症するまでの日数は、傷口から脊髄までの距離により違います。ウイルスは唾液に多く含まれ、傷口から侵入すると近くの神経にたどりつき、その神経を伝い脳に向かって移動します。その進行スピードは一日に8mm〜22mmで、脳に達した時に神経症状が出て、治療不可能となります。ですから、頭近くを噛まれるよりは、手足の先を噛まれる方が、免疫血清やワクチン接種などの治療を行う余裕があるのです。


    [予防]
    狂犬病予防法により91日齢以上のイヌは狂犬病ワクチンを打つこと、また登録も義務付けられています。
    ヒトは、狂犬病流行地へ旅行する時は狂犬病ワクチンを接種してから旅行した方がよいでしょう。

    [治療]
    イヌや動物に噛まれたら、先ず流水で石鹸をつけて十分洗い、消毒します。医療機関で指示を受けてください。また、噛んだ犬の特徴を記録し、捕獲し動物病院で検査します。
    輸入した神経症状の出た動物に噛まれたら、動物病院、保健所に直ぐ相談して下さい。 症状が出たら、治療法はありません。

    ※狂犬病(海外編)もご覧ください。


    (1) 沈うつ:じっと静かにしていること。
    (2) 検疫:病気が国内に入ってこないように検査をすること。
     

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